老犬におおい健康上のトラブル 病気

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viviFacebookの【シニア犬】高齢犬LOVE【老犬】グループで話題に上ることが多いことのひとつ、シニア犬の介護。人間と同じで症状はさまざまです。足腰が弱ってしまい自力で立ったり歩いたりできなくなり、介助用ハーネスを利用したり、車椅子を利用したり、排便排尿の失敗がふえたり、或いは病気などから自然排便ができず強制排便が必要な場合もあります。痴呆で夜鳴きするようになったり、くるくると徘徊するようになったり、コーナーにぶつかってしまったり、狭いところに入って出られなくなってしまったり、寝たきりになってしまい床擦れ(褥瘡)ができたりなど。

こう挙げるといろいろ苦労があるように感じますが、介護についていえば”できる限り快適に暮らせるように手助けする”ことは、飼い主として苦痛ではありません。工夫をこらしたものを愛犬が喜んで受け入れてくれた様子をみればもう、それだけでガッツポーズです。

みなさん口を揃えていわれるのが、「いちばんつらいのは犬の食欲がないとき」です。

老犬の健康上の問題は、正常な老化の範囲内であるものと、病気が原因であるものがあります。「年だからしかたないね」と様子をみるのではなく、気になることがあればかかりつけの病院で症状を伝え、獣医師に必要と判断された検査をおすすめします。

老いとは

老犬と暮らす飼い主さんたちは、老化のサインでいくつか挙げた点を愛犬の老いについて自覚したこととしてあげられることが多いのですが、老い自体はごく自然なことで、人も犬も生まれた瞬間から日に日に老いています。ただし、年をとると体力の低下から病気が回復に向かう速度がどうしても遅くなります。

以下で老犬によくみられる病気のサインの一部を挙げてみます。ここに挙げられていることだけではありませんので、飼い主さんの目からみて”ふだんと違う”気になることがあれば病院でみてもらってくださいね。

消化器系

  • 胃弱(食欲のムラ、胃や腸管にガスがたまる、胃がぐーぐーなる)
  • 便の変化(便秘や下痢)
  • 嘔吐
  • 口臭
  • 腹部を触られるのを嫌がる(痛がる)
  • 腫瘍や閉塞(飼い主が発見することはできないので病院の検査で確定診断してもらいます)

食事内容に原因があることもありますが、加齢によって胃や腸が適応力を失いおこることもあります。いままでと同じフードを食べていても毛艶が悪くなったり食欲にムラが出たり元気がなくなったりなどの変化があります。

二次的に起こるトラブル

  • 心臓の弁膜や腎臓における感染(長期にわたり細菌をのみこむことで発病リスクが高まる(口腔ケアはとても大切です!))
  • 膵炎(多量の脂肪をとり消化酵素の必要量が膵臓の能力を超えたとき膵臓に炎症や感染が起こる)
  • 膵機能不全(食事の消化に必要な消化酵素を十分に作ることができなくなる慢性疾患)
  • 糖尿病(インシュリンがつくられなくなるために起こる、血液中の糖が過剰になる病気)
  • 腸内寄生虫(便に条虫の体節がみられる、消化器系の不調、下痢、食欲があるのに体重が減る、フケが出る、被毛が乾燥するなど)
  • 血便(骨などを食べたことが原因の1回きりの出血で心配が要らないものから潰瘍や癌に関係しているものまで原因はさまざま。獣医師の診察で原因を明らかにしてください)
  • 甲状腺機能亢進症(食欲はあるのに体重が減少する。心拍数が速くなる。診断は血液検査によって行い薬剤でコントロール可能)
  • 甲状腺機能低下症(食事制限をしているのに体重が減らない、太って動作が緩慢な犬がいつも寒がって震えているなど。診断は血液検査によって行い薬剤治療)
  • 肝機能の低下

  • 歯石の付着と歯根の露出
  • 口腔内や咽喉部の腫瘍
  • よだれの増加
  • 嚥下困難(食べものを飲み込みにくくなる)

歯茎の色や腫れを確認しケアしましょう。歯石の付着と歯根の露出は犬が食べものを噛むたびに周囲の組織に細菌を侵入させてしまうことになります。

皮膚・被毛・爪

  • 皮膚が乾燥する
  • 以前と比べて被毛が乾燥、あるいはベトベトしている
  • 皮脂嚢胞(皮膚の表面にできる小さなかたまりで、中から黒ずんだ分泌物が出てくることもある)
  • 乳頭腫またはイボ
  • 腫瘍
  • 白髪
  • 爪が乾燥してもろくなる
  • 異常な爪の伸び(伸びすぎて足にくいこむ)

心血管系

  • 運動不耐性(以前ほど遠くまで歩けない、歩きたがらない、速く走れないなど)
  • 持続的な咳や喘鳴(ぜいぜいする)

主なトラブル

  • うっ血性心不全
  • フィラリア

呼吸器系

  • 気管支炎・気管炎(気道の炎症)
  • 肺がん(初期にはさほど速く進行しない。疑わしい症状は慢性の咳、浅い呼吸、体重の減少など)

泌尿器系

  • 血尿、何度も排尿姿勢をとる、排尿後にもいきむ(尿を持参して獣医師の診察を受けましょう)
  • 腎臓で尿をつくることができなくなることがある(腎機能が停止してしまった状態)
  • 尿中に結晶が形成され、ときには膀胱内に結石が形成されることがある

尿を濃縮する能力が低下し、薄い尿を多量に排泄するようになる、頻繁に排尿するようになるなどは異常を示すサインです。高齢になるほど腎臓の浄化システムの効率が悪くなるため、定期検診の血液検査でBUN(血中尿素窒素)を測定することは腎機能を知る指標となります。

筋骨格系

  • 腱炎
  • 関節炎
  • 関節表面の変性
  • 椎間板ヘルニア

寝る場所をよりやわらかく・暖かくしたり、温灸や鍼治療をしたり、できるだけ不快感を減らし症状を緩和するクオリティオブライフの向上を飼い主はサポートすることができます。この点についてはまた後日別の記事でアップしますね。

生殖器系

  • 乳腺腫瘍
  • 尿失禁
  • 皮膚炎
  • 前立腺肥大

神経系

  • 痴呆(部屋の隅につきあたっても方向が変えられない、徘徊、夜鳴き、宙をみあげて吠え続けるなど症状はさまざま)
  • てんかん
  • 脳卒中(突然の麻痺や旋回運動など。起立できない他は特別な症状がないこともある。軽い脳卒中であれば短時間の徘徊だけのこともある)

感覚器

鼻・耳・目にも加齢による問題がおこります(耳が遠くなったり、嗅覚が衰えたり、目がかすむようになったりなど)。これらの変化は徐々に起こる場合も急に起こる場合もあります。

耳が聞こえにくくなると他のシグナルに頼って物事を認識するようになるため、とても驚いたりします。以前は人を噛むことがなかった犬でも噛むようになることもあります。耳がきこえなくなった犬には手を動かすなどコミュニケーションのとり方を工夫するようにしましょう。

目も白く濁ってきます(白内障は手術で改善する可能性がありますので獣医師に相談してくださいね)。目がほとんど見えなくなったら(つまずいたり物にぶつかるようになった場合)いつも行動する室内の障害物を取り除いたり、歩行を補助したりしてサポートしましょう。

これらについてはまた住環境の工夫として別の記事で取り上げたいとおもいます。

参考書籍:

  犬と猫の老齢介護エキスパートブック (as books)

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