2011年10月のことでした。わたしの帰宅をよろこんでいた黒の動きが突然とまり、小刻みに震えはじめ、後肢がふらついて歩けなくなってしまったのです。
黒は月に1度〜3ヶ月に1度の頻度で意識のある部分発作(特発性てんかん/小刻みな震え+右前脚のつっぱり)があるため、最初はいつもの発作かと思い、対処していました。
ところがふだんなら2〜3分でおさまるはずの震えが10分経ってもおさまらない。かかりつけの病院で整形系・神経系のチェックをし、MRI検査をしたほうがよいだろうという結論に。頭部〜腰部までの検査をお願いしたところ、結果は椎間板ヘルニアでした。
幸い痛覚もあり麻痺はしていませんでした。主治医の判断でとくに薬も用いず、また外科手術もせずに経過を見守ることになりましたが、すこしでもはやく痛みを軽くしてあげたい、これからの生活の質を落としたくないという気持ちから、鍼灸治療をうけることにしました。こちらの病院を選択した理由はわたしなりにいくつかあります。そして、たいへん満足な結果を得られており、通常かかっている主治医と、鍼灸治療を施して下さる先生、どちらにも感謝しています。
鍼灸の先生が西洋医学と中医学のバランスをとりながら適切な治療を行って下さっているおかげで、驚くほどはやく黒は回復しました。
はじめての鍼治療、黒が鍼ネズミのようになってしまうくらいたくさん打つものかとおもっていたのですが、とてもシンプルで穏やかな治療です。毎回打つ鍼は1箇所か2箇所。丁寧に脉を診ながら、”ここ”という場所にだけ鍼を入れます。
最初のうちは週に3日通いました。すこしいい脉がでてくるようになって週に1回、そして2週に1回。現在はメンテナンス兼ねて月に1度の通院をしています。自宅でも体を冷やさないよう、毎日お灸をしています。体を温めるって人にも犬にも大切なことなのですね。
以前と同じように散歩をたのしみ、チコと遊び、リラックスした格好で眠ります。なによりもうれしい誤算だったのは、鍼灸治療をはじめてから、黒にてんかん発作が起きなくなりました(それまでは月に1度から2ヶ月に1度ありましたが、半年以上発作が起きていない段階で減薬をはじめ、完全にてんかんの薬を断つことができました)。薬剤で症状を押さえ込んでいるのとは明かに違う、黒の自然治癒力を引き出してくれてた結果ではないかと思っています。
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